1/08/2009
夜景のクオリティ
「横浜の夜景をブランドに」──横浜では行政が主導しての、夜景を新たな観光資源として様々な企画や事業が進められている。
「夜の横浜」を世界ブランドに!ヨコハマ夜景サービス事業の“今”(ヨコハマ経済新聞)
「横濱ブリリアントウェイ」
夜景というと、従来は見晴らしのよい場所から生活の灯火の広がる様子を見るというものだった。けれども昨今は建物や構造物をライトアップして名物夜景とする取り組みが増えてきた。
ライトアップはその規模にもよるが、多額の費用を要する。鹿児島では桜島をライトアップしようという壮大な観光プロジェクトも考えられたが、費用対効果の面から見送られたこともある。
桜島ライトアップ困難 鹿県「費用対効果見込めず」
夜景の費用対効果という場合の"効果"というのは観光誘致ということになるのだろうけれど、わざわざ夜景を見るために出かけるというのは、クリスマスイルミネーションだったり何かのイベントだったりという場合で、常時ライトアップされている建物を見たいがために出かけるというのはなかなかなさそうだ。
それに他の全てのアート(的な)対象にクオリティというものがあるように、夜景・ライトアップにもクオリティはあるはずだ。ビジネス的な側面からは観光誘致ができればそれでよいということもあるかも知れないが、都市という公共性の高いシステムの中ではライトアップされることにもクオリティを求めたい。夜景プロデューサーという職業もありプロデューサーが誰かということでブランディングされることもあるようだが、プロデュースされた'作品'でこそ評価するべきであろう。夜景やライトアップが特別なものでなくなってきた現在だからこそ、夜景のクオリティについてもっと語られてもよいのではないだろうか?
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